WORKS

京北産の木材を使ったアウトドアナイフをデザイン・製作しました。

コンセプトは「日本の形」。海外をモデルとした製品がアウトドア市場の多数を占める中、日本の文化と結びついた形を目指し、国産素材や職人の伝統技術にこだわって製作しました。

使用している木材「京都北山天然出絞丸太圧密合板」は、京北地域の特産である北山丸太の最高級品である天然出絞丸太を、高温・高圧の蒸気で軟化させた状態でプレスすることで、杉材の弱点である強度を飛躍的に向上させた素材です。柄の部分にこの材を使用し、表面には拭き漆技法で国産漆をコーティングしています。

ナイフ形状のデザインは、アイヌ民族の小刀「マキリ」と山刀「タシロ」をモデルにしています。日常の中で狩猟採集や調理、工芸、ときに動物を相手取った武器としても使われたこれらの道具は、自然そのものを相手にするための大切な道具であり、その「地に根を張った」文化への敬意を、形とデザインに込めています。

また、革製の「鞘」や、マナ板や皿として使用できる「板」「盆」もデザインしています。

この商品は、製作工程で様々な職人が関わることで形になっています。

刃物「京之鍛治師 義定」、漆「堤浅吉漆店」、革「革工房TAKU」、木工「山の家具工房」、北山丸太「京北銘木生産協同組合」。

様々な伝統が結びつくことで生まれる日本のナイフ。それを形にしました。

販売サイト（※２０２４年５月発売予定）：　https://miare-design.stores.jp/

＊この商品は「 ひろがる京の木整備事業 − 木製品型開発支援タイプ 」を活用して開発されています（豊かな森を育てる府民税活用事業）。